他力本願寺まとめ、あるいはサンタさんへのお願い2025
こんにちは、鹿せんべいです。
本日は12月16日、オーストリア連邦鉄道1216型の日です。

本記事はsimutrans advent calender 2025 16日目の記事です。
これを言いたいがために毎年この日を選んできたアドカレも4年目の参加となりました。
0.目次
1.はじめに
今回はDiscordサーバー・Simutrans交流会議内のスレッドに投稿された「こんなアドオンが欲しい!」という要望をまとめ一覧化するとともに、アドオンの需給のバランスについてちょっとだけ書いてみたいと思います。
交流会議への参加はこちらから
2.アドオンの要望というものについて
Simutransにおいて、特に日本のコミュニティではアドオンを追加して遊ぶプレイスタイルが一般的になっています。この手のゲームにおいて、自らの欲しいアドオンを要求する行為は「クレクレ」などと呼ばれ、忌避される場合もあります(鹿せんべい私信)。
一方でアドオン作者もモチベーション維持の一環として需要を考慮する場合も一定程度存在し(多分)、需要と供給のマッチングのためにSimutrans交流会議内にはスレッド・他力本願寺が建立されました。2024年6月の建立以来、クレクレをできる場として計88件(2025/12/3現在)の要望が投稿されています。
チャットアプリの特性上、過去の投稿が流れてしまいがちなので、この機会にまとめてみました。
3.要望まとめ
88件の内訳は以下の通りです。

・インフラと建築物については128と128jpを合算して128系として扱った
以下、分類ごとに一覧とめぼしいものを取り上げてみたいと思います。
黄色がけの物はアドオン化された(交流会議内への投稿含む)ものです。
3.1 128系インフラ
駅舎や道路施設の要望が多く見られます。船舶関連の施設もこれまで手薄だった分野でしょうか。
信号や架線の要望がある一方で線路の要望はほとんどなく、供給が飽和しているような印象を受けます。
3.2 128jp車両

鉄道車両については既存アドオンのバリエーション展開や架空車など、こんなのがあったらいいなという要望が目立ちます。
多くの車両アドオンが供給されてきた結果、新幹線など作画コストの高いものや、旧型車などニッチなものが残ったという感じでしょうか。海外車両も増えるといいな(我田引水)
バス、飛行機、フェリーなども一部出ていますが鉄軌道の車両が圧倒的です。
3.3 128系建築物

他の区分でもちらほら見られましたが、万博関連のニーズが強かったようです。
集客施設の要望もいくつかあります。公共交通による輸送と組み合わせやすいスポットでもありますね。
3.4 128jp産業

造船所は本スレッド以外でも複数回言及されていた気がします。
交流会議内「産業開発」フォーラムの諸アイデアも実現するといいですね。
超重量貨物は変圧器輸送などを指していると思われます。
3.5 128産業・車両

年代対応の発電所も根強い需要を感じます。
現代水準SLはイギリスの新造機などが念頭にあるのでしょうか。日本版があっても面白いかもしれません。
3.6 64インフラ・車両

ヘッドマークは128jpでも要望が出ていました。車両ごとに微妙に異なる描画位置への対応、重なった場合の描画ブレ対策などが課題になりそうです。
オレンジ色の着色道路はいいアイデアですね。
3.7 その他

paksetを指定していないもの、本体に関わる機能などが出ています。
ex化もそうですし、paksetをまたいだ移植(サイズ・貨物カテゴリ・コスト等)をより簡便に行えるようになればとも感じます。
4.Simutransにおけるアドオン需給構造
今回の集計結果を踏まえ、需給のバランスについて少し考えてみたいと思います。
他力本願寺における要望は、Simutrans交流会議に参加している181アカウントの内、さらにこのスレッドに参加しているメンバーによる限られた投稿です。現在のSimutransにおける需要全体を反映しているものではありませんが、需要の一端が現れる貴重な場でもあります。


(https://simutrans-portal.128-bit.net/categories, 2025/12/16閲覧)
上記二つの画像を比べてみると、需要はインフラや建築物が大きいのに対して、投稿数は(特に鉄道)車両の数が圧倒的であることが分かります。私自身、公開しているアドオンのDL数上位10件中8件がインフラや建築物で、それぞれ数百DLされていることからも肌感覚に合致している結果です。
この需要と供給のギャップには、Simutransのプレイヤーに鉄道オタクが多いこと、インフラアドオンは地道な作業が多く成果物がすぐに得られない傾向にあるためより多くのモチベと根気が求められることなどが影響しているのではないでしょうか。
需要ばかり気にするようになるのも不健全な結果を招く危険がありますが、一方でDL数が増えることでモチベーションが上がり、より多くのアドオンを生み出せるようになる正の循環も生まれます。
結論:承認欲求を満たしたい時はインフラアドオンを作ろう。
5.おわりに
作る人も欲しい人も交流会議に参加し、他力本願寺をドシドシ活用していってもらえたらいいなと思っています。一つの投稿によって新たなアドオンが生まれたり、優先順位が変わったり、新たにアドオン制作に手を出してみたくなるかもしれません。
明日のアドカレはヅケまぐろさんによる、「NSや周辺サービスをdockerで構築するときの備忘録」です。
それでは、よいお年を。
チェコ・スロバキア機関車まとめ 「エース」編
はじめに
1992年、チェコスロバキアはチェコとスロバキアという2か国に分かれました。鉄道も2つに分かれ、旧チェコスロバキア国鉄から継承された機関車たちは異なる道を歩むことになります。貨物事業の分離や競合他社の参入もあり、様々な仕様や塗装が生まれた趣味的な魅力は日本の分割民営化にも通じるところがあるといえるでしょう。
分割後も活躍する国鉄型電気機関車には主に2つのシリーズがあります。ファンに「ゴリラ」と呼ばれる角ばった流線型の急客機と、「エース」と呼ばれるスラントノーズの客貨両用機です。


左:「ゴリラ」顔 右:「エース」顔
この記事では、工業国チェコスロバキアで誕生し多様なバリエーションが生まれた「エース」型機関車の各形式を解説します。
なお、記載している内容は筆者がチェコ語・スロバキア語・ドイツ語のWikipediaをGoogle翻訳で斜め読みしたものです。内容に誤りがありましたらご容赦ください。TwitterかDiscordまでご指摘いただければ嬉しいです。
写真は特記なき場合筆者撮影。
目次
エース型早見表

0.前提知識
チェコ・スロバキアには約1万3000kmの国鉄系路線があり、電化方式は
・交流2万5000V・50Hz(主に両国南部、およそ16%)
・直流3000V(主に両国北部、およそ20%)
・交流1万5000V・16.7Hz(国境付近の一部)
・非電化(およそ64%)
となっています。
※数値は様々なソースを基に計算した概算値なので参考程度の情報です。
チェコ・スロバキアの鉄道事業者は、チェコスロバキアの分離、国鉄の民営化、EUの上下分離・オープンアクセス化による競争促進政策などによって、運行事業者は1990~2000年代に目まぐるしく変容しました。

本記事における運行事業者の表記は、混同を避け簡潔に表記するためにŽSRと貨物事業分離前のČD、ZSSKを省略しています。
その他本記事に登場する鉄道事業者
DR・・・旧東ドイツ国鉄
DB Cargo(DBC)・・・ドイツ統一後、ドイツ鉄道(DB)から分離された貨物部門
Regiojet(RJ)・・・中欧で国際旅客列車を運行する民間事業者
TSS Cargo(TSS)・・・チェコ・ドイツで貨物列車を運行していた民間事業者
Ferrovie Nord Milano(FNM)・・・北イタリアで旅客・貨物を運行する地域事業者
1.交直流機
ES499.1→363(Wikipedia)

登場年:1980 最高速度:120km/h 出力:3,480kW 重量:87t
直流3000V、交流50Hz・2万5000Vの複電圧に対応したエース型の基本形。サイリスタ位相制御を採用しており、台枠は200km/hまで対応している。民主化を見据え国際標準に合わせるために行われた1988年の形式変更で363形となった。
運行事業者: ČSD, ČD, ČD Cargo, ZSSK, ZSSK Cargo
362(Wikipedia)

登場年:1990 最高速度:140km/h 出力:3,480kW 重量:86t
363を基に新しい主電動機と変速機を採用し140km/h対応としたが、新造は1両に留まり更なる製造は資金不足により断念された。その後、足回りを140km/h対応のものに更新することで363から改造する形で増備された。
ČDでは前期改造組が直流高速機の162(後述)と台車を交換し、後期改造組は新製された台車と交換された。
ZSSKでは台車を交換せず、ギアボックス付の車軸2軸の交換によって対応させた。
運行事業者:ČD, ZSSK
361.0 / 361.1(Wikipedia)

登場年:2012 最高速度:140km/h / 160km/h 出力:3600kW 重量:86t
ZSSKが直流機の163・162(後述)を交直流・高速運転に対応させた重改造形式。交流関連機器・ロールダンパー・クーラーや、労組の意見を受けて冷蔵庫と電子レンジを備える給湯コーナー(!)などが追加された。ETCSの設置準備工事も行われている。
「ゴリラ」シリーズの350やベクトロンに比べるとパワーが劣り、加速力不足が指摘されている。
運行事業者:ZSSK
363.5(Wikipedia)

登場年:2011 最高速度:120km/h 出力:3,700kW 重量:88t
ČD Cargoの機関車不足を補うために直流機の163(後述)を交直流機に改造した形式。主電動機も改造され出力が増加した。制御方式がサイリスタ位相制御からIGBT VVVFインバーター制御に変更されている。車体の改造、ロールダンパーの設置、給湯コーナーの設置など、こちらも徹底的な更新が行われている。
運行事業者:ČD Cargo
ES499.2→372 / DR BR230→DB BR180(Wikipedia)

登場年:1988 最高速度:120km/h 出力:3,080kW(一時間定格出力3,260kW) 重量:84t
東ドイツ(当時)とチェコスロバキア(当時)の直通運転のために開発された。東ドイツ側の要望により、エースシリーズで採用されてきたサイリスタ位相制御ではなく抵抗制御を採用している。エース型で最も登場が遅く、交流機のS499.2(後述)と同じく変更が加えられた後の車体となっている。
チェコスロバキア国鉄と東ドイツ国鉄の双方が保有し、東ドイツ所属機はドイツ鉄道(DB)への統合に伴い1992年にBR180へと改番された。ドイツ鉄道の所属機は運用終了後、民間の貨物列車運行会社であるTSS Cargoで運行された。
運行事業者:ČSD, ČD, ČD Cargo, DR, DB, DB Cargo, TSS
371 / BR180(Wikipedia)

登場年:1996 最高速度:160km/h 出力:3,080kW 重量:83t
プラハードイツ間のEurocityを牽引するために160km/h対応に改造された形式。ČD は6機を改造し新形式を付与したがDBは180.001の1両のみの改造に留まり、形式もBR180のまま変わらなかった。DBの1両は運用離脱後、ドイツ国内で起きた事故の補償としてČDに引き渡された。
運行事業者:ČD, DB
2.直流機
E499.3→163(Wikipedia)

登場年:1984 最高速度:120km/h 出力:3,480kW 重量:85t
先に登場していた交直流機ES499.1の直流版として設計された。60両が製造され、旅客会社で余剰が出たこともあり後に交直流化など様々な改造を受けた。制御客車に対応させる改造を施す過程で4両が140km/h対応にスピードアップされ、162グループに編入された。
運行事業者:ČSD, ČD, ČD Cargo, ZSSK
162(Wikipedia)

登場年:1991 最高速度:140km/h 出力:3,480kW 重量:85t
最高速度120km/hだった163を140km/h運転に対応させる形で新造された。優等列車の牽引にあたっていたが、比較的余剰があったことや交直流機の不足を背景に、交直流機の高速化改造の種車とされる車両もいた(後述)。
運行事業者:ČSD, ČD, ZSSK, Regiojet
163.1 / 163.2(Wikipedia)

登場年:1994 / 2000 最高速度:120km/h 出力:3,480kW 重量:84.5t
前述の363を362に改造する際、台車などの高速運転対応機器を供出しスピードダウンの憂き目にあった元162。163グループに編入され、ČDでは163.2、ZSSKでは163.1が付番された。ZSSKの163.1は後に全機が361.1として交直流機に再改造され、最終的に160km/h運転を行うようになった。
運行事業者:ZSSK(163.1)/ ČD(163.2)
E630(Wikipedia)

登場年:1995 最高速度:120km/h 出力:3,480kW 重量:80t
財政難だったČDが製造企業のシュコダから163の引き取りを拒み、イタリアの地域運行会社FNMが購入した車両。イタリアでの運用に適合させるために軽量化や運転台位置の変更(右側から左側)、制御客車への対応改造などを受け、E630と付番された。運用開始後は某コンビニチェーンのようなフレッシュな塗装をまとって客貨両用の機関車として活躍した。
後にRegiojetに売却されて里帰りを果たし、140km/hへの高速化改造や運転台位置の変更などチェコ仕様への対応がなされて162グループに編入された。
運行事業者:FNM
3.交流機
S499.2→263(Wikipedia)

登場年:1984 最高速度:120km/h 出力:3060kW 重量:84.2t
交直流機ES499.1、直流機E499.3に続いて登場したエース型の交流仕様。車体はそれまでとは異なる外観となっており、ルーバーの増設が行われて側面の窓も丸型から角形に変更された。わずか12両の製造に留まり、高速化なども行われなかった。
運行事業者:ČSD, ČD, ZSSK
4.直流2車体機
E479.1→131(Wikipedia)

登場年:1980 最高速度:100km/h 出力:2,240kW×2 重量:84.5t×2
勾配線区で重量貨物列車を牽引するために製造された2車体ハイパワー直流機。同一の機関車を2両くっつけている形で、車両番号も別々に付番されている。エースシリーズの始祖であるES499.1と同時期に開発されており、スラントノーズで箱型のエース顔を採用しているが、抵抗制御で機械的にはエースシリーズとは別物らしい。2009年からはポーランド国内での運用も開始されている。
運行事業者:ČSD, ZSSK Cargo
5.その他参考資料
チェコ・スロバキアの機関車については、機関車ポータルサイト・Atlas lokomotivにもくわしいのでそちらも参照してみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!気が向いたら「ゴリラ」型やその他の車両の解説も書いてみたいですね。
ざっくり飲食工業
Simutrans Advent Calendar 2024 12月16日分の記事です。
本日は12月16日、ÖBB1216型電気機関車・みんな大好きタウルスの日です。日付・写真と本文には何の関係もありません。

pak128.japanの産業のブラッシュアップという大きな目標のもと、中長期的にやっていきたい産業プロジェクトの概要をまとめ、あわよくば協力者が欲しいという記事です。
本当は去年のアドカレ用に書いていたけど結局出さず、今年の2回目に間に合わせるために下書きを引っ張り出してきたのは内緒です
1.基本事項
pak128.japan産業拡充プロジェクト:ざっくり飲食工業
コンセプト
・なるべくシンプルなチェーンで、多様な物品を取り扱える産業
中核
・貨物:食料加工品/貨物:飲料の実装
・産業:なんでも輸出入港の実装
追加物
貨物(good.pak)
・食料加工品:cat3, パレット
・食料加工品(チルド):cat12, 冷蔵加工品
・飲料:cat3, パレット
工場・消費先(factory.pak)
・各種、拡張自由
多様な原材料を用いつつ、最終的には一つの貨物・食料加工品/飲料を生産・消費することで、プレイの面でも、新規アドオン作成の面でも、とりあえずこの産業のチェーンに接続すれば上手く機能する体制の整備を目指します。
このプロジェクトでの食料加工品と飲料の扱いは基本的に同じ考え方です。
例
小麦+プラスチック→(パン工場)→食料加工品
鮮魚+鉄鋼 →(缶詰工場)→食料加工品
果物+プラスチック→(ジュース工場)→飲料
米+ガラス →(酒造所) →飲料
小麦+鉄鋼 →(ビール工場) →飲料
加工品、飲料の具体的な種類は工場で識別し、後はひとつの貨物として扱います。
扱う原料・食品の種類が増える度にチェーン全体を対応させる手間がなくなります。
pak128jpに同封されている純正産業グラフィックのブラッシュアップや、cat2とcat3・cat12とcat13のようなカテゴリー細分化の煩雑さの問題など、pak128jpの課題も併せて解決していこうと考えています。
2.拡張性の問題
産業アドオンを扱う上で問題となるのは他アドオンへの依存です。
既存のアドオンを活用することで相乗効果が生まれ、より多彩なプレイが可能になる一方で
・前提アドオン導入の手間
・前提アドオンの公開停止リスク
・複雑化したネットワークを把握・構築する煩雑さ
などの問題も生じます。
これらの問題を解決するのが「なんでも輸出入港」です。
全ての貨物(あるいは原料および最終製品)を生産または輸入する産業を作ることで、貨物アドオン(good.○○.pak)さえ用意すれば必要な全ての貨物を扱えるようになります。
前提アドオンセットをざっくり飲食工業セットにそのまま同封するのは権利関係の問題・バージョンアップ追従の問題から実現困難です。しかし、goodのpakを同封するだけならば、goodのdatファイルにはcopyrightの欄がなく、simutrans界隈における著作権は主として画像部分にかかっている(と筆者が感じている)ことなどから可能なのではないかと考えています。
これが許容されるのかどうかは我ながら微妙な部分もあるのでご意見募集中。
副次的に、
・消費先が未実装のアドオンの暫定投入
・原材料または製品の輸出入
・地域プレイでの模擬的な本土設置(例.北海道マップにおける本州)
も可能になります。
チート的な側面もあるため、使い方には議論と熟慮が必要でしょう。
3.これまでの進捗・現状・今後の見通し
2022.10 港湾セット公開・なんでも輸出入港試作
2024.11 農協倉庫置き換え型JA公開

128jp純正の貨物のうち、中間製品以外を生産するよう設定している

インターモーダル輸送の推進など別の目的も兼ねつつ、最終的な目標に向けて亀の歩みで進んでいます。筆者が受験を挟んでいる間に同種の輸出入アドオンが公開されたりもしました。
短期目標
・(純正産業と結びついた)加工工場、消費先、なんでも輸出入港の最低限の実装
中期目標
・(既存農工業アドオンと結びついた)加工工場
・貨物:宅配便に変換し通販を再現する宅配便産業との接続
長期目標
飲料・食料分野だけでなく、将来的には機械分野にも同じ概念を導入し、新版pak128.japanの整理された産業につなげたい野望もありますが、またそれは別のお話…
車両・産業・パックセットなど、シムトラに関するプロジェクトを複数人で動かすというのはこれまでも数多く行われ、そして散っていった名残がインターネットの各所に見られます。そもそも、さしてお互いによく知らず、利害関係も異なる匿名インターネットユーザーが少なくない時間と労力を割いて趣味をやろうとすること自体のハードルがクッソ高そうです。二の轍を踏まないようにするためには、
・全部自分でやる
・少なくとも一通りの工程を独力でできるようにしておく
くらいの条件が必要でしょう。
よって、自分一人でもできるようにしつつ、より効率的に構築するために、コンセプトに共感して協力してくれる人がいるんじゃないかという淡い期待を抱いて広告したのがこの記事です。既存または新規の産業の絵またはデータをCC-BY-SAあたりの条件下で使わせていただくのがいいのではないかと考えています。
逆に、いつ完成するともしれない本プロジェクトの産物を他のポストpak128jpのパックセットに取り込むことも可能にしたいと考えています。すべての成果物は制限を守れば基本的に自由に改造・再公開できるCCライセンス下で公開していきます。
pak128.japan自体じわじわと新規参入の障壁が高くなりつつあり、このままでは先細りなのではないかという危機感もあります。規格と既存のアドオンは活かしつつ、継続的にメンテが行われ主要paksetの一つとして公式に認められる後継paksetが出てくることを1プレイヤーとして願っています。後継paksetを主導して完成させるほどの時間もモチベもありませんが、本プロジェクトに限らず成果物を自由に使えるCCライセンス下で公開することで、1アドオン作者としても部分的にでも貢献できれば幸いです。
進捗はSimutrans交流会議などにちょくちょくアップしていくと思います。
システムをよりよい形で実装していくための意見・要望・おねだりも常に受け付けています。同サーバーやTwitterへいつでもどうぞ。
文字ばかりの記事でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
明日は硫化西部さんのOTRPドキュメントが欲しい話&NSを遊んだ話&BGMについての記事です。お楽しみに。
国境なきSimutrans 各国概説
この記事は、Simutrans Advent Calendar 2024 4日目の記事です。
Simutransには様々なアドオンが存在し、海外の車両を題材にしたものも数多くあります。自由なSimutransに海外の多様な車両や多様な運行形態を導入し、もっと楽しもうというのが国境なきSimutransのコンセプトです。
色々な国があってよく分からない…という疑問にお答えするために、2024年12月現在存在するアドオンのインデックスも兼ねつつ各国鉄道のざっくりとした解説を試みました。各用語のリンクはWikipediaに飛べます。
各国の車両でsimutransを楽しむもよし、日本の車両で異色の運行形態を楽しむもよし、国境なきSimutransの可能性を広げる一助になれば幸いです。
筆者の主観と独断と偏見に基づいています。ご指摘はTwitterかDiscordまで。
(ちなみに海外アドオンのpaksetをまたいだインデックスも実験室にあります。
→addon/series/overseas - Simutrans的な実験室 Wiki*)
凡例
国名 (全国ネットワーク運行事業者名)
説明文
pak128.Japanのアドオンリンク
適当なスクショ
目次
- 目次
- イギリス(LNER、GWR等各私鉄)
- フランス(SNCF)
- ドイツ(DB)
- オーストリア(ÖBB)
- スイス(SBB)
- チェコ(ČD)・スロバキア(ZSSK)
- ウクライナ(УЗ)
- スペイン(Renfe)
- ソ連・ロシア(РЖД)
- アメリカ(アムトラック)
- 中国(中国鉄路/人民鉄路 CR)
- 台湾(台鉄 TRA)
- 韓国(KORAIL)
- 日本(JR)
イギリス(LNER、GWR等各私鉄)
私鉄乱立→四大私鉄への統合(トーマスはここらへん)→国営化→上下分離・民営化の紆余曲折を経て今は路線ごとに別々の民間事業者が契約し列車を運行している(フランチャイズ制)。
車両限界が小さい路線が多く、裾絞りが大きい車両や第三軌条が数多く存在する。
近代的な鉄道発祥の地であり、蒸気機関車技術は世界の最先端をひた走っていた。今も無数に動態保存され、各地で現役さながらの姿を見ることができる。一方で蒸気機関車を置き換える技術開発や電化が遅れた。蒸気機関車縛りプレイをするならこの国。
高速化はディーゼル駆動のHSTや電気駆動のインターシティー225による200km/hに留まっていたが、現在最高速度360km/hの高速鉄道HS2を建設中。度々の開業延期や計画縮小など迷走中
日立製作所が現地法人を設立しており、フラッグシップ・class 800を始めとして日立製の車両が数多く活躍している。
英国国鉄タグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
・日立 class 800
BritishRail Class 800 - Simutrans Addon Portal
・class 390、class 700
kohaku_8634Fさんの投稿 - Simutrans Addon Portal

フランス(SNCF)
首都一極集中の国であり、首都パリから放射状に路線が伸びている。TGVや格安列車ウィゴー、ユーロスターやタリス(現在はユーロスターに統合)といった高速列車が多数運行されている。
パリではRERと呼ばれる都市近郊電車網が発達し、3つドア2階建てという驚異の電車が運行されている。規格型客車コライユを用いた客車列車は減少傾向で、動力分散型重視の印象が強い。一方で客車を用いた国内・国際夜行列車の復活も相次いでおり、最高速度200km/hの地域圏快速TERなど今なお一定数客車が運行されている。電車を中心に2階建て車が多いのも特徴といえる。
低床で新しい路面電車というふんわりとした理解をされているLRTもストラスブールのものなどが先進的な事例として有名。
・TGV、BB26000形機関車、コライユ客車、トラム
・BB8500形機関車
Addon128Japan/第三セクター他 - Simutrans日本語化・解説

ドイツ(DB)
一部の300km/hの高速新線と230〜280km/hの新線や改良線が主体となった路線網が分散した都市を結んでいる。
・各ターミナルでの接続と双単線運行など複雑なダイヤ
・全方位の周辺各国からの国際列車
・人員不足
・設備の老朽化と遅れる更新
などの要因によって遅延が常態化している。
動力分散化が進んでいるが、同時に新型客車も導入されている。従来型の客車は全廃が近く、2階建て客車を用いたIC2や低床連接式のタルゴを用いたICE Lが取って代わりつつある。機関車列車も電車気動車も活躍するバランス型。
など、先進的な形態の都市交通が誕生しており、中には日本に導入されたものもある。標準型路面電車・デュワグカーの開発国でもある。
上下分離・オープンアクセス化後に地域列車運行会社が数多く発足し、旧国鉄から運行を引き継いで多彩な塗装の列車を走らせている。
・ICE、優等客車、ベクトロン、Sバーン・Uバーン、デュワグカー等
ドイツタグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
・近郊電車
ドイツ国鉄セット - Simutrans Addon Portal
・カーゴトラム
ドレスデン市電 カーゴトラム - Simutrans Addon Portal

オーストリア(ÖBB)
2020年代にもなって夜行列車ナイトジェットのネットワークをヨーロッパ中に拡大している。
フラッグシップは230km/hの客車特急レールジェット。ナイトジェットやその他客車特急も200km/hでバンバン運行する。近中距離列車を中心に動力分散化の動きもみられる。
タウルスのメインユーザーであり、ドレミファを歌ったり歌わなかったりしながら向きも種別も会社もバラバラに客貨を問わずなんでも引かせている。
民間運行事業者ウエストバーンは西部高速線で二階建て電車KISSを運行している。
・タウルス、レールジェット、ナイトジェット、長距離客車、軽便鉄道他
オーストリアタグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal

スイス(SBB)
バーン2000と呼ばれる一連の計画などにより、アルプスを貫くベーストンネルを掘り、接続が考慮されたパターンダイヤを組み、2階建ての客車・電車を大量に作った。
95%の路線が電化され時間にも正確だと言われる。峠越え路線は数多く、車体傾斜式車両も多数導入されている。景色のいい路線を中心に大きな窓を持つパノラマカーも走っている。
隣国オーストリアと同じくトラックを貨車に載せるピギーバック輸送も盛ん。
氷河急行で有名なRhBや、6400kWの国鉄同型機を運行するBLSなど、私鉄の登山鉄道・ケーブルカーも数多く存在する。
・車体傾斜式電車、機関車、長距離客車、軽便鉄道
スイスタグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
・近距離電車・客車
Addon128Japan/第三セクター他 - Simutrans日本語化・解説
・ピギーバック貨車
欧州ピギーバックセット ver.1.1 - Simutrans Addon Portal

チェコ(ČD)・スロバキア(ZSSK)
近年西欧諸国が導入している新系列客車だけでなく、従来型の客車も新造している。
多くの列車が客車列車で運行されるが、チェコスロバキア時代から一定数電車・気動車も運行されている。近年は近郊列車を中心に電車・気動車への置き換えが進んでいる。
1993年までは同じ国で、今も同じ形式の旧型車が多数運行されている。レールジェットや新型高速客車インタージェット、振り子電車ペンドリーノを保有するチェコに比べてスロバキアは高速化・近代化が遅れている。
バス会社のレギオジェットやレオエクスプレス、アリーヴァ・トレインズといった民間運行事業者が複数参入している。
東側諸国で活躍した路面電車・タトラカーの製造国であり、各地の都市では今も多くのタトラカーが活躍している。
・ タトラカー
タトラカーセット for pak128.Japan - Simutrans Addon Portal
・レールジェット、長距離客車
チェコタグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal

ウクライナ(УЗ)
旧ソ連の構成国であり、今も近郊電車エレクトリーチカを始めとしたソ連製車両が多く走る。軌間も多くは1520mmのロシア広軌。途中で台車を交換するウィーンまでの直通車両も運行している。
2022年2月以来の戦争では攻撃の対象になったが、運輸司令部が隠れて移動するなど奮闘して機能を維持している。
・機関車、エレクトリーチカ

(客車はテヌキさん製海外風客車)
スペイン(Renfe)
タルゴの製造国。独立一軸台車を用いた連接客車で、軌間変更・車体傾斜など様々な機能を備えている。アフリカや中央アジアなど世界各国に輸出されている。
1688mm広軌の在来線ネットワークと標準軌の高速鉄道ネットワークAVEを保有している。AVEでは自国車に加えドイツやフランス、イタリアなど様々な国の車両が運行され、新在直通列車は軌間可変車タルゴIVが使用されている。
・タルゴ
Addon128Japan/第三セクター他 - Simutrans日本語化・解説
【アドオン更新】
— きたすみ (@kitasumi_mani36) 2022年3月20日
renfe Talgo IV
(今作はPak128.Japan用ですのでご注意ください)
v10(正式版)に更新。発光色とコストを修正、寝台車を追加しました
山岳区間を爆走させるのが似合うと思います#Simutrans #Pak128Japan #国境なきSimutrans pic.twitter.com/TcgBbHLECd
ソ連・ロシア(РЖД)
1520mm広軌のネットワークが広がる。シベリア鉄道はアジアとヨーロッパをつなぐ世界の幹線だった。
エレクトリーチカやタトラカーなどソ連時代の規格型車両が他の旧東圏と同じく数多く運行されている。
ネジ式連結器が未だ現役の西欧と異なり、日本でも客車や貨車でお馴染みの自動連結器を使っている。
ドイツのICE(サプサン)やスペインのタルゴ(ストリージ)を運行するなど近代化も進んでいた。サプサンは最大10両編成×2の500mという長大編成で運行していた。ウクライナ進行によってすべて過去形になり、制裁措置の影響で抵抗制御釣りかけ駆動の新車が登場した。
・エレクトリーチカ
・タトラカー、地下鉄等
ロシアタグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
ソ連タグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal

アメリカ(アムトラック)
かつては世界有数の鉄道王国だったが、旅客輸送が大きく衰退し貨物輸送が中心となっている。
第二次世界大戦前後は激しい競争を繰り広げたペンシルバニア鉄道(PRR)とニューヨーク・セントラル鉄道(NYC)を筆頭に大手企業がしのぎを削り、弾丸のような流線型の蒸気機関車や大型電気機関車、ビッグボーイや「20世紀特急」など数々の名機・迷機・名列車が登場した。
現在の旅客列車は一部の近郊列車といくつかの長距離列車を残すのみとなっている。ボストン~ニュウーヨーク~ワシントンD.C間735kmの北東回廊と呼ばれる区間では中速鉄道アセラが1日10数往復運行されている。西海岸で運行される二階建ての近郊客車など、多くの鉄道で日本製の車両が採用されてきた。
インターアーバン発祥の国でもあり、多くは戦後のモータリゼーションの波に吞まれて消えていったが、サウスショアー線など一部は運行を続けている。
電化率は低く、アメロコと呼ばれるようなディーゼル機関車が重連・三重連でコンテナ二段積みのダブルスタックを引いている光景が一般的。
・バッドカー
RDCセット for pak128.japan - Simutrans Addon Portal
・2階建て客車・機関車

中国(中国鉄路/人民鉄路 CR)
急速に発展した経済と豊富な人口を背景とした膨大な輸送量を日々捌いている。特に旧正月(春節)時の輸送は臨時列車が膨大な数運行され、民族大移動を支えている。
高速鉄道が全国にネットワークを広げており、和諧号と呼ばれる海外からの技術移転により生産された車両や、寝台車両など独自の進化を遂げた車両が運用されている。
在来線の長距離列車は徐々に高速鉄道に置き換えられつつあるが、今なお緑皮車と呼ばれる緑色の塗装が特徴の在来型客車が輸送を支え続けている。
東北部はかつて満州国として日本の支配下にあり、巨大企業・満州鉄道があじあ号をはじめとする様々な列車を走らせていた。撫順炭鉱では今なお当時の車両が活躍している。
・CRHシリーズ
中国タグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
・あじあ号
addon/pak128.japan/train29 - Simutrans的な実験室 Wiki*
【南満州鉄道パシナ型蒸気機関車 for #Pak128Japan】
— 🐟M_Kasumi🐟 (@KasumiTrans) 2020年7月9日
南満州鉄道の看板特急である「あじあ号」用に開発された牽引機です。蒸気機関車でありながら130km/hで運行することができます!
↓ダウンロードはこちら↓https://t.co/lUHgi818Lw#Simutrans pic.twitter.com/6Awc7DejHO
台湾(台鉄 TRA)
高鉄と呼ばれる高速鉄道と、台鉄と呼ばれる在来線に分かれている。高鉄の開業後は台鉄の電車ダイヤ化が進んでいる。
客車列車が多く運行されてきたが、電車・気動車への置き換えが進み、プッシュプル式の客車列車のみが残る見通し。幹線はほぼ全線の電化が完了しているが、ディーゼル機関車も安全保障上の理由なのか運用が続けられている。
日本製の車両も数多く運行されており、新幹線の数少ない輸出例となっている。最近も東芝から新型の機関車が納入された。
台鉄弁当と呼ばれる駅弁が人気。
・機関車、客車、電車、気動車
臺灣鐵路/台鐵セット - Simutrans Addon Portal
・DMU3100、EMU700、EMU800
addon/pak128.japan/train25 - Simutrans的な実験室 Wiki*
addon/pak128.japan/train23 - Simutrans的な実験室 Wiki*
addon/pak128.japan/train28 - Simutrans的な実験室 Wiki*
・新幹線、特急車両等
Addon128Japan/第三セクター他 - Simutrans日本語化・解説

韓国(KORAIL)
TGVの同型車を採用した高速列車KTXや機関車など海外製車両を数多く導入してきた。近年は国産車も増えている。
特急ムグンファ号をはじめとして多数の客車列車を運行してきたが近年置き換えが進み、電車列車化が進んでいる。気動車がほとんど運行されておらず、2023年をもって定期列車での運行がなくなった。
都市間路線は大規模な駅削減が行われ、都市間輸送が中心となっている。ソウル近郊などでは電鉄と呼ばれる都市電鉄も盛んに運行されている。
・ムグンファ
Addon128Japan/第三セクター他 - Simutrans日本語化・解説
・都市鉄道等
韓国タグを含む投稿 - Simutrans Addon Portal
「韓国都市鉄道セット」更新https://t.co/OZqUL7BkwK
— Simutrans Addon Portal (@PortalSimutrans) 2024年10月4日
by G_alumi/あるみどり
at 2024/10/05 01:14#Simutrans #Pak128Japan
日本(JR)
高い人口密度や規格の低さを背景に、寝台列車を含むほぼ全ての旅客列車を電車・気動車で運行する動力分散式大国。JRや数多く存在する私鉄が都市とその近郊区間を中心に高頻度運行を行っている。
かつて存在した国鉄は6つの地域企業と貨物企業に分割して民営化され、それぞれ独自の進化を遂げてきた。
標準軌の新幹線網は一部を除いて在来線のネットワークから分離されており、列島を南北に結んでいる。
アドオン
・たくさん
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
掲載している情報、アドオンは2024年末時点のものです。国境なきSimutransの、またSimutrans全体のさらなる発展を願っています。ご意見、ご質問、ご要望はお気軽にTwitterかDiscordまで。
明日のアドカレは、かみやんさんの3Dを使わない古典的な方法で作る建築の話です。
ここ数年ボクセルが覇権を握っている中で従来の方法の継承もまた大事だと思います。お楽しみに。
Pak192.Comicから車両アドオンを移植しよう
実はアメブロからはてなブログに引っ越していました。鹿せんべいです。
この記事はSimutrans Advent Calendar 2023 12月19日分の記事です。
一年に一度アドカレの時だけ存在を思い出すこのブログですが、今年はpak192.Comic(以下192c)のアドオンをpak128.Japan(以下128jp)に移植しようという内容です。
なお、アドオン自体の作成手順は日本語化wikiなどを参照してください。
はじめに
2023年4月、192cのGitHubにおいて、Vehicle(乗り物)アドオンを様々なパックセットに適応したサイズに処理したものが公開されました。128jpに関してはDiscordサーバー「シムトランス交流会議」内でのやり取りを経て加工方法が決定され、128jpのやや大きいサイズに極力合わせるためpak144サイズでの画像が公開されました。
自動で処理されているため、人力で修正する必要がある点もいくつかあります。以下の手順を踏むことで、192cの車両を自然な形で128jpに導入することができます。
※宣伝:交流会議への参加はこちらから!
※なお、処理はスクリプトを用いて自動的に行われていますが、私にはちんぷんかんぷんなのでこの記事では触れません。コードはGitHubで公開されています。
制作
スイス連邦鉄道(SBB)の車体傾斜式高速車両、RABe503を例に解説していきます。
1.ダウンロード
2.png加工
・車体延長
・発光色
・欠損ドット
(・ブラッシュアップ)
3.dat加工
・画像指定
・オフセット
・コスト
・貨物
・copyright
4.公開するための諸々
1.ダウンロード
GitHub上のリリースページからからソースをダウンロードします。

フォルダ内からdatとpngを探します。複数フォルダにソースが分かれており、datとpngの名前も必ずしも一致していないので頑張って探してください。
今回はElectric_2009_RABe503.datとElectric_2007_RABe503.pngを使います。
2.pngの加工
・車体延長


窓割などはいい感じにごまかしましょう
縮尺の都合上、車体間に隙間が空いているため各方向の画像を延長します。
/・\・|向きは奥側に2ドット、ー向きは両端2ドットずつの計4ドット延長しました。
描画位置を他アドオンと合わせる(後述)ために延長方向は統一しておくことをお勧めします。
適宜pak化して確認しながら調整するのがいいでしょう。
※144サイズでpak化する必要があります。
・発光色

発光させたくない箇所がこの色になっている
縮小によってライトまわりの発光色が消えてしまったり、逆に意図しないドットが発光色になっているので修正します。
・欠損ドット

192cはコミックらしい車両のふちどりが特徴的ですが、これを自動消去した際に車体のドットも欠けていることがあるので適当な色で埋めます。GIMPで透明部分を色域選択すると見つけやすくなって便利。
・ブラッシュアップ

サイズ感の違いやふちどりの有無などから、128jpサイズにすると描画に違和感が生じることもあります。気になる場合は手を加えるのもいいでしょう。今回は行いませんでした。
3.datの加工
・画像指定

日本で一般的な向きの順序とは異なる <$0>は簡略記法だそう
画像指定がGitHub上での指定になっている(多分)ため、画像名を一致させます。
・オフセット
128jpの車両描画位置に合わせるためオフセットをかける必要があります。
オフセット量が向きごとに異なるため、見慣れた形式に書き直してオフセットの設定を加えます。
ーーーーーコピペ用ーーーーー
emptyimage[s]=画像名.0.1,-18,9
emptyimage[e]=画像名.0.0,16,8
emptyimage[se]=画像名.0.4,0,-3
emptyimage[sw]=画像名.0.7,-8,0
emptyimage[n]=画像名.0.3,-16,8
emptyimage[w]=画像名.0.2,16,8
emptyimage[nw]=画像名.0.6,0,-2
emptyimage[ne]=画像名.0.5,7,0
ーーご自由にお使いくださいーー
延長方向が変わらなければこのオフセット量で位置が合い、他の車両と連結しても違和感がなくなるはずです。合わなければこの数字をいじるか、pngの方を調整しましょう。
面倒ではありますが、どんな車両であれ連結できればプレイの可能性が広がりますし、後々不都合が生じることもありません。
・コスト
128jpのコスト計算に基づいた値に変更します。
・貨物
一等車の貨物をPassagiereからPostに変更します。
・copyright
言わずもがな。私はさほど大きい改造でなければ原作者の名前を残して末尾に自分の名前を加える派です。
4.公開するための諸々
試運転による位置・発光色の確認、jatab・readmeの作成、サムネの撮影などを行って完成です。
今回はこれらの工程を経て公開するまで2時間ちょっとでした。
ちなみに完成品はportalで公開しています。
活用
車体長さ・位置の調整などpak化と修正の繰り返しが必要な部分もありますが、調べるのにも手間がかかる海外の車両を数時間でアドオンとして遊べるようにできる効果は絶大です。
公開されたソースは高速列車、近郊電車、通勤電車、機関車・客貨車、地下鉄、トラムなど鉄道車両に留まらず、船、トラックなど膨大な数がありますす。海外プレイのみならず、一般的なプレイで使えるアドオンも多くあります。一度覗いてみてはいかがでしょうか。
これを読んだ一人でもpak192.Comicからの移植に興味を持ち、国境なきSimutransをより楽しくしてくれることを願っています。
また、移植するだけでなく、顔の部分など描くのが難しい・描画コストが高い一部分を流用・改造してアドオンを作成することもできます。

近況?報告
去年の今頃はお受験勉強をしながらせっせとアドオンを作っていた気がします。現実逃避先として全ての逃避衝動を注ぎ込んだ結果、去年度は22セットものアドオンを公開することになりました。シムトラをしようが何をしようが受かるとき受かるし落ちるときは落ちます。受験生各位においては頑張ってください。

そんなこんなで今年に入ってから無事北の大地に移住することができました。車を走らせては山をほっつき歩いてシムトラは大して遊ばず、たまにアドオンをいじっては仕掛け品の山を築いています。

来年は仕掛け品を完成させつつ、単純で拡張性の高い産業や、機関車・近郊通勤車中心に海外型を拡充していきたいなあとぼんやり考えています。チラ見せばっかりして成果物が出てこないがっかりするタイプのアレになってしまっている自覚はあるので来年は頑張ります。今年もお世話になりました。
よいお年を!
鹿せんべい製シムトランス海外アドオンまとめ
製作したsimutransアドオンは全てポータルに上げていますが、海外アドオンとしてまとめておきたかったのでここに一覧表示します。随時更新。
オーストリア国鉄(ÖBB)
DBCargo193型/NS193型/DSB3200型/MRCE X4E型/プレイヤーカラー
・タウルスセット
1116/1216型 通常塗装・レールジェット塗装(ÖBB/ČD)・ナイトジェット塗装
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/4
・レールジェットセット※中欧客車セット内
230km/h通常仕様(ÖBB/ČD)・おまけの275km/h仕様(ÖBB)
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/33
・ナイトジェット・ユーロシティ・インターシティ客車セット
※中欧客車セット内
UIC–Z型客車他EC・IC用車両(Bmz73/Bmpz70/Amz73/ADbmpsz73/WRmz73)
Nightjet用車両(Bmz73/Bcmz73/WLABmz61-80/WLABmz61-81)
車運車(DDm51)
※輪行産業(下記)とチッキ産業の導入推奨
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/33
ドイツ鉄道(DB)
・ICEセット
ICE1/ICE2/ICE3/ICE-T/ICE-TD
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/36

IC mod(Apmmz126/Avmmz106/Bpmmz284/Bpmmdz284/Bvmmsz187/ARkimmbz288/
Bpmmbdzf286)
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/33

スイス連邦鉄道(SBB)
・SBB機関車セット
Re420(Re4/4)/Re620(Re6/6)/Re460(ロゴ有・無)
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/24
・SBB客車セット※中欧客車セット内
IC2000(Bt/B/BR/A/AD)
EW IV系(Bt/B/A)
EC客車(Bpm61/Apm61 1090/Apm61 1990)
※輪行産業の導入推奨
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/33
チェコ鉄道(ČD)
鉄道企業体スロバキア(ZSSK)

民営事業者
・Regiojet客車セット※中欧客車セットに統合
(Bmpz61 20-90/Bmz61 28-91/Bmpvz61 28-90/Ampz61 18-91
Amz61 19-90/Bcmz51 59-70)
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/33
その他
・国際海上コンテナセット
コキ107・200/海外風貨車length9・12
ONE・MAERSK・EVERGREEN・川崎汽船・中欧班列
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/25

・欧州ピギーバックセット
T3000e/トレーラー
WINNER・WALTER・DHL・DB SHENKER
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/35

・KSN式架線追加セット
海外風架線柱各種
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/32

前提アドオン
・輪行産業
車・バイク・自転車の生産/消費施設
マニ50(MOTOトレイン塗装・バイク積載))
ワキ10000(自動車積載)
B.B.Base(自転車積載)
カートレイン用スロープ
https://ux.getuploader.com/Sika_sen_be/download/38

他作者様の作品
こちらも合わせて楽しめます
・海外風客車セット for pak128.japan(テヌキ車両様)
・海外風貨車セット for pak128.japan(テヌキ車両様)
・フランスやウクライナなど海外車両多数(ウィルソン様)
・Simutrans Addon Portal 海外タグ
・Simutrans日本語化wiki海外車ページ
Addon128Japan / 第三セクター / 海外 / Other Country
・Simutrans的な実験室 海外車索引
国境なきSimutrans〜欧州を中心に〜
※以前Amebaブログに掲載していた記事を移転しました
Simutrans Advent Calendar 2021 12月16日分の記事です。
本日は12月16日、オーストリア連邦鉄道(ÖBB)1216型の日です。
このために今日の枠を取りました。
この記事はこの一年ほどsimutransに海外鉄要素を取り入れて遊んできて感じた、私なりの
・欧州の車両・運行形態を取り入れる楽しさ
・実際にプレイする・アドオンを作る際に役立つサイト
についての記事です。
海外の要素を取り入れることで、車両の選択肢が広がり、運行形態の選択肢が広がり、より魅力的な交通が実現できるかもしれません。私自身海外鉄に興味を持って日が浅く、趣味趣向が偏ってはいますが、その一端を紹介します。
*この記事編集時(2021.12.15)時点で運行が決定している未運行の列車の情報も含まれています。
各地の実態に合わせて進化した多様な車両
制御客車を用いた機回し不要の客車列車であるペンデルツークや、電車か客車かを問わない2階建て車両などが数え切れないほど活躍しています。動力集中方式や、クロスシート主体の構成など非効率とされるものでも一定の対策を講じることができます。
スペインでは1668mm軌間を採用したため古くから軌間可変車両が発達し、今では300km/h走行を行う車両も登場しました。タルゴの名前で知られ、現在では比較的手軽な高速鉄道として世界各地に輸出されています。
高速列車
・電車列車・客車列車に加えて振り子気動車による運行までも試みたICE
・230km/hの客車列車レールジェット
・200km/hの電化・非電化デュアルモード車class 800
・300km/hの軌間可変列車タルゴ
などなど、高速新線と在来線を織り交ぜた中高速鉄道が多くあります。在来線と新幹線の二択ではなく、130~320km/hの間の速度に柔軟に対応できます。新在直通も簡単です。規格型優等客車の中には最高速度200km/hの車両もあります。
ネオ国鉄として
今なお現役の鉄道連絡船による高速鉄道車両を含めた航送や再興し進化を続ける夜行列車網など、かつての日本国鉄の延長線上の様な光景を見ることができます。
鉄道会社の競合
私鉄同士の中長距離の競合、オープンアクセスによる同一線路上での(旧)国鉄vs私鉄の列車の競合、更には異なる国の旧国鉄vs国鉄の競合も存在します。
高性能な機関車
軸重を始めとした制限の少なさや動力集中方式の継続採用により、大出力高速度の機関車が多く存在します。
・1~4電源対応電気機関車“タウルス”最高速度〜230km/h、定格出力〜6400kW
・1~4電源対応電気機関車“ベクトロン”最高速度〜200km/h、定格出力〜6400kW
(ディーゼル型・デュアルモード型も存在)
・スイス国鉄の単電源対応電気機関車Re460 最高速度200km/h、定格出力6100kW
近年の機関車はメーカーの製品を各鉄道事業者がそれぞれの仕様に合わせて発注するセミオーダー型のものも多く、オリジナル塗装で発注した設定も可能です。
これらの機関車を活用することで、客貨問わず、より大量に、より高速に輸送ができます。
もちろん現実は素晴らしい側面ばかりではありませんが、よい部分を取り入れれば、大陸的な要素も多いゲームであるsimutransをより楽しめるのではないでしょうか。
これらの運行形態をJRを始めとした日本の列車たちと組み合わせるのも好いものです。
プレイに役立つサイト
基本的なことは大方教えてくれます。メジャーな車種であれば英語・ドイツ語・フランス語の内最低一つはページがある…ことが多いです。Google翻訳にURLを貼ると翻訳されたページに飛べます。
・Vagonweb
チェコのサイトで、主に中東欧の国々の列車編成・内外装の写真・各車両の設備などが分かります。
英語で表示できます。
※2021年12月、将来的な更新の縮小が発表されました。過去のものは引き続き閲覧できます。
アドオン作成に役立つサイト
このページを見ればすべて分かる、というサイトはまだ見つかっていません。基本的にはGoogleで画像や情報をあれこれ調べる必要があります。
Tips
・特に屋根上を知りたい場合模型の写真が参考になりやすいため「○○ model」と検索する
・「BR ○○」のBRはドイツ語で型式の意味
・öäüの様な文字上の・・(ウムラウト)はeを付けて代替表記されることがあります。
例:オーストリア連邦鉄道ÖBB→Oebb
・車体側面に国際標準表記で重量や最高速度の表記がある車両もいる
言わずもがな。ただしアドオンを設定するのに情報が足りないことが多々あります。
・Vagonweb
このサイトはアドオン作成で真価を発揮すると言っても過言ではありません。
Descriptionsページでは、
・真横から見た図(マウスオーバーで反対側も見られます)
・最高速度/定員/登場時期
といった作成に必要な情報があらかた得られます。掲載国が限られる点、重量は分からない点に留意が必要です。重量は写真ページの車体表記の写真から読み取れることもあります。
・Deutsche-Reisezugwagen.de
ドイツ車の各諸元が分かります。重量を書いてくれているので神。
・Atlas vozů.cz
.czとあるようにチェコの鉄道を主に扱ったサイトの車両ページです。重量を書いてくれているので神。
・Vorbild - Übersicht
スイスの鉄道を主に扱ったサイトの車両ページです。重量を書いてくれているので神。
64系、128系は海外からアドオンを輸入できますが128.japan規格はまだまだ少ないのが現状です。さらなる拡大を願ってやみません。
以上、乱筆を読んでいただきありがとうございました。











